第三日目の続きです。

越後湯沢に閉じ込められた管理人です。

 

新幹線運休の理由は何なんでしょう?

聞いてみるとどうやら除雪車が動けないとからしい。

新幹線が動かないほど、てことは当然上越線も死んでます。

目の前の国境の長いトンネルさえ抜ければそこは関東なのに・・・

 

仕方ないんでまた街に出てみます。

 

越後湯沢てのはスキーリゾートで有名な街。

駅前に巨大なリゾートホテルが建ってます。

天気がいいと雄大な越後山脈とスキー場が望めるはずですが今日は無理ですね。

スキー場もさすがにこの天気では営業出来ないでしょう。

 

さっきまで明るかったのに突然空の色が変化

えらい暗くなりました。

この後元道民でもひいちゃうくらい猛烈な雪になります。

 

しばらくしたら雪が弱まったんで、今度は駅の反対側へ。

後から知ったが駅裏だと思ってたこっちが表側らしい。

 

こんな日にも営業しているタクシー。

意外とこういう日の方が競合しないし、みんな乗るから儲かるのかも。

 

駅前をひとしきりうろついて駅に戻ってきました。がまだ復旧せず。

てことでもうちょっと街のほうまで行ってみました。

 

さすがはスキー場を目の前に抱えるだけあります。

雪の積もり方も半端ないです。

札幌の最深積雪時期並みかそれ以上は軽くいってますね。

それにしても昼間なのに誰も歩いてきませんね・・・

大雪の中デジカメ持って町中うろついてた自分て

地元住民から多分不審に見られてたんだろうなぁ・・・

 

越後湯沢駅前の駅前通り。

この街のメインストリートです、が生き物の気配が全くしません・・・まるでゴーストタウン

車すらめったに通ってこない、てのは異常事態な気がします。

 

 

さすがに越後湯沢まで来ると寒さも強烈

 屋根からはでっかいつららが無数に垂れています。

 屋根の上には1メートルはあろうかという雪。

 ですが寒すぎて凍りついてんのか、落ちてきません。

 

 道歩いててもこれまでと違って

 ところどころ凍ってるところがあります。

 消雪パイプで撒いた水が氷結、という最悪の事態。

 歩き方も自然と北海道スタイルになります。

 参考までにどうぞ。→滑りにくい歩き方

 

 

 

 

ちなみに北海道で長いこと生活してると

こうした滑りにくい歩行技術が自然と身に付きます。

引っ越して1年目はもうコケまくり

お前わざとやってんのか、て言われてもしょうがないくらいの勢いでコケまくれます。

 

ところが一冬越えれば、この歩行テクニックを自然と体得

2年目にはコケる回数は激減します。

 

 

でもこの歩き方を体得しただけでそこまでこけなくなるだろうか。

で私なりに自分の経験を分析してみた。

凍った路面でコケる一連の動きというのは、必ずコケる前に滑るという動きがある。

 

つまりだ

滑り始める → 滑る → 勢いがつく → 足が接地状態でなくなる → コケる

というプロセスが発生する。

で慣れないうちはこのプロセスの「滑り始める」の段階で焦る。

焦りはじめるともう終わり。体勢を崩して確実にコケる。

 

つまり本当に凍った路面に慣れた状態、というのは

こうした歩行スキルを身につけるだけでなく

滑り始めの段階で焦らなくなる、という精神状態の習得が重要なファクターだと思う。

 

上に載せたようなサイトで歩き方を見てきたから大丈夫!

なんていう内地の人がその歩き方を実践しても駄目な理由はこれだ。

今思えばいくら慣れても、滑り始めることはある。

でもそこで焦らず体勢を立て直せるからそれ以上滑らない。だからこけない。

 

てことで本当に凍った路面に慣れるには

北海道に住むしかないですね。

 

いくらYahooやらGoogleやらで「滑らない 歩き方」で検索して勉強しても無駄

気休め程度にしかなりませんよ多分。

 

雪祭りなんかに行くとそういう歩き方を勉強してきたんだろうなぁ、

ていう妙に気持ち悪い歩き方してる人を見かけます。

でも効果なし。コケまくり。。。

 

まああとは直感的に「ここ歩くと危ないな」てのが分かるようになります。

自然と自分のスキル以上の場所は避けて通れるように。

 

てことで真冬に雪国

特に路面が凍っちゃう山間部や北海道を

旅行しようと思ってる非雪国に住む皆さん

滑る感覚に慣れましょう

旅の前にスケートに行くのがいいかも。(本当か?)

 

滑り始めにびびると、人間てのは必ず重心を後ろに持っていってしまいます

そうなるともっとスピードがついて滑り始めます。

スキーでもびびって屁っぴり腰になるとかえって危ないのと一緒。

滑る感覚が身に付けばちょっとは違うかもしれませんね。

 

 

・・・

 

また話が脱線しましたね。すいません・・・

 

 

越後湯沢では家の間に積もった雪はこうして処理してます。

家の間に溝を彫って、そこに水を流す。要は流雪溝をむき出しにした状態。

これなら屋根から落ちてきた雪も自動的に処理。

実に合理的なシステムですね。

 

北海道に住んでたときによく聞いた話。

家と家の間に雪がどんどん積もってさらにそれに屋根からの落雪が加わると

積雪深以上の巨大な雪山が形成されます。

 

そうなると問題になるのがこの雪山の処理。

隣同士どっちの雪だのどこに捨てるだのでひとしきりもめる事がある。

雪のせいで隣近所の仲も悪くなるリスクがあるわけ。

 

でもここ越後湯沢ではそんなことに気をもまなくていいようです。

 

街をうろついてるとようやく第一町人発見!

越後湯沢駅前から僅か2〜3分の場所でもこんなに人がいないとは・・・

一応ここってスキーリゾートだよな。

やっぱこんな日に来る人ていないんだろうなぁ。

 

町外れのようす。

中央左に建ってる小屋の屋根見るとどんだけ積もってるかよく分かる。

 

越後湯沢駅。手前の物懐かしい駅舎と後ろのソリッドな駅舎のアンバランスさが素敵。

 

大雪だから越後湯沢には本当に人がいないのか

と思いきやみなさん実は越後湯沢駅の中にいました。

この駅、こんな山奥なのにちょっとした駅ビルを併設。

いくつものお土産物屋さんやレストランはもちろん

温泉までくっ付いてるというちょっと変わった駅です。

 

でみなさんこのくそ寒い中、観光もスキーも(スキー場は多分閉鎖だし)やれないから

てことで温泉入りまくってます。てことで管理人も入浴。

物凄い数の人でげんなり・・・みんな考えてることは同じです。

 

で写真はというとその温泉の隣にあるぽんしゅ館ていう施設。

ここでは500円出すと専用のメダルを5枚ゲット出来ます。

でこのメダルを使えば利き酒を楽しめるというもの。

この写真はその利き酒コーナーです。

 

写真を見れば分かりますが、物凄い種類

管理人が行ったときには確か100種類くらいありました。

さらにカウンターでその時期おすすめの酒なんかも頂けます。

さすがは酒の国、越後。

関東からやってきた旅人を早くも越後の入り口で魅了してやろう、というわけですね。

 

さらにその隣には越後のうまいものを扱うお土産物屋。

あらゆる品が試食可能。ここと試飲コーナー行ったり来たりしてるだけでも

越後の味をひとしきり楽しめますよ。(いやしい)

 

さらにその隣には酒の直売所。新潟でしか買えない数量限定品なんかもあります。

直売所のおっさんが

 

 

 

てえらい脅迫じみた勢いで迫ってくるのでついつい購入

「〜地域限定!」とか「期間限定!」とかに弱い日本人の典型的行動です。

 

本当にここにしかないのかなぁ、とちょっと心配だが・・・

 

 

ひとしきり温泉と酒と旨いものを堪能したところで

今度はまた駅の裏側をうろついてみる。

こちらの方が表よりも活気がある感じ。

というのもスキー場に近かったり、でかいホテルもこちら側にあるためです。

まあでも人通りはほぼ皆無。それでもたまには見かけただけまた表よりはマシ。

 

 

こんな感じで越後湯沢に閉じ込められていることを感じさせないアクティブさで

そこら中を見て回ったわけですが、そろそろ歩いて見に行ける範囲はなくなった。

てことで仕方なくまた駅に戻ってきておやきとおしるこ買ってきて(おばあちゃんか)

待合室でひたすら待つ。

 

でもいくら待っても動く気配なし

本当にやばい気がしてきた。

テレビは大雪の臨時ニュースしか流れていない。

どうやら朝いた時は無事だった長岡も凄いことになってる模様。

駅員に聞いても「努力はしてるがいつ復旧するかは分からん」の一点張り。

 

もう駄目かもな。

このまま寒い待合室でおしるこすすって耐えるよりかは

今回のバイトで金もあるんだしここで宿とろうかな・・・

明日の打ち合わせは行けない、て伝えよう。

気象条件だもん。仕方ないわな。

 

とか思いながら携帯電話を取り出し

電話をかけつつ観光案内所に向かおうとしたその時

 

 

上越線復旧」とのアナウンスが。

しかも越後湯沢から関東方面。

つまり国境の長いトンネルが復旧したらしい。

 

それから程なくして上越新幹線も復旧。

ようやくこの豪雪地獄から開放されました。

 

あとは上越新幹線に乗ってしまえば1時間半後には上野だ。

と思って新幹線改札まで来たところで

管理人またよからぬことを思いついてしまいます。

 

「康成の言ってたトンネルを通ってみてえな。」

 

上越新幹線のトンネル、てのは川端康成が「雪国」で描いたトンネルとは異なる。

康成のトンネルは上越線のトンネルだ。

これをくぐらずして康成の世界を体験したとは言えまい。(べつに康成ファンてわけじゃないけど)

しかもわざわざ在来線で群馬〜新潟間を移動することなんか

下手したら一生無いかもしれない。この機会を逃すのはあまりに勿体無い。

 

てことで管理人の足はおろかにも新幹線改札を離れ在来線改札に

 

この写真、いかに今回の雪が凄まじかったかよく分かります。

注目すべきは電車の上の白い壁。これ実は屋根の上に積もった雪です。

電車のパンタグラフの高さの1.5倍は積もってます。

 

これはより分かりやすい。ホームにいる駅員と比べてみると分かるが

軽く人一人埋まるくらいは積もってる。さらに線路は雪で埋没して見えない。

これで電車動くのか・・・

 

 これよくみると人の身長どころか

 ホーム〜屋根間の半分くらいの高さがある・・・

 

 で今管理人が立ってるホームとその向かいのホーム間は

 いくぶんか除雪出来てる。(でも電車が走れるとは思えないが)

 酷いのはその向こうのホームとホームの間。

 ホーム間が完全に埋没

 これ除雪するのかなり厳しいぞ・・・

 

 

 

 

 

 

しばらくすると雪もやんで、青空も顔を覗かせ始めました。

そうこうしてるうちに中途半端な除雪線路の中を

まるでラッセル車の如く荒々しく雪を撒き散らしながら列車到着。

その走りっぷり、無事に国境の長いトンネルを抜けれるのか不安になります。

国境の長いトンネルと抜けるころには雪国じゃなくて黄泉国に行きかねません。

 

てことでこれ生涯最後になるかもしれない写真。

覚悟を決めてシャッターをきりました。(大袈裟すぎ)

 

この後管理人を乗せた上越線列車は越後湯沢を出発。

意外なほど客が多い。みんな新幹線乗らないのかな。

もしかして管理人と同じような愚かなロマンチックなこと考えてる人が意外と多いのかも。

 

程なくして列車は土樽駅という小さな山奥の駅に到着。

ここを出るといよいよ国境の長いトンネルこと清水トンネルです。

 

ところが、と書くともう分かりますね。

はいまたトラブルです。

 

 

 

 

本日4度目の運休。

たった1日の間に4回も運休するタイミングに遭遇するとは・・・

 

あぁなんで上越線なんか乗っちゃったんだよ・・・

素直に新幹線乗ってりゃ今頃もう大宮過ぎて、そろそろ上野だよ。

 

そもそも康成のトンネル体験するとか言ってるけど

あれは非雪国→雪国だから康成も感動したわけで・・・

 

雪国→非雪国じゃ意味無い

それじゃ康成も小説にしてないわ・・・

 

 

とぶつくさと文句を垂れつつ面白いことに気が付く。

 

同じ思いを抱きつつも一緒にひどい目に遭ってる乗客たちの間では

妙な連帯感が生まれ始めてる・・・

赤の他人同士なのにそこらじゅうで世間話(というか文句)をはじめました。

 

日本人て人種は日頃みんなバラバラで生活してても

いざとなると凄まじいまでの連帯感を発揮し、連帯行動が取れるようになります。

災害時などの有事の際にそれは顕著に現れます。

 

そんなわけで管理人も同じボックス席の向かいにいた

おばあちゃんと世間話。

 

そのおばあちゃんは六日町の親戚の家を訪問して

今日帰ろうとして大変な目に遭ったとのこと。家はトンネルぬけてすぐの水上。

てことはおそらく管理人と同じ列車でここまで来てるはず。

というような話で妙に盛り上がる。

 

そうこうしてるうちに上越線は復旧。

今回は30分ほどの足止めで復活しました。

 

土樽駅を出てちょっと行くとトンネルに入りました。

向かいのおばあちゃん曰く「これが清水トンネル」だそうで。

 

 

・・・

 

長い。

 

・・・・・

 

 

確かに長い。

 

 

暇なんでおばあちゃんと会話。

おばあちゃんに「今日新宿まで帰るんですよ。」

て話すとまるで外国人を見る様な目

「あら、そんな大都会からわざわざ〜(←超訛ってる)」みたいなリアクション。

 

群馬県のみなさんごめんなさい。

この時ちょっとだけ群馬県が東北な気がしてしまいました・・・

 

 

そうこうしているうちにトンネルも出口に近づきます。

康成の逆とはいえこのトンネルを抜けると

吹雪荒れ狂う真っ白だった大地が

からっ風吹きすさぶ赤茶けた枯れ草の大地に

一変するのもこれまた一興。

 

と期待していたのですが・・・

 

 

 

なんでも今回の寒波はそうとう強烈だったみたいで

トンネルを抜けた先の水上でも50〜60センチほど積もったらしい。

 

しかし何はともあれようやく関東に帰れました。

管理人的には康成どうこうよりも

やっと新潟から脱出出来た事が一番感動。

 

あとは新幹線が止まる高崎まで向かいます。高崎市内でも少し雪が降ってます。

こんな平野部まで雪が降るとはやはり異常事態だったんですね。

 

でも康成ほどの感動は出来なかったけど

日本の気候てのは不思議なものですね。

あのトンネルを抜けてものの1時間ほど列車で走っていくうちに

雪はほとんど無くなりました。

越後山脈の存在は偉大ですね。

これなかったら雪雲は全部関東に流れてくるわけだし。

(まあ関東は南に高い山ないから新潟みたいなことは無いけど)

 

でもそうなると秩父とか奥多摩あたりにスキー場出来るのかな。

頑張れば成田とか八王子あたりでもやれそう。

それはそれで魅力。山手線各駅から電車一本でスキー場。

冬になるとスキーウェアの若者が渋谷や原宿を闊歩。

街角ではスケボーじゃなくてスノボに興じる若者達。

冬は道玄坂を圧雪してゲレンデ作っちゃうとか。

 

そんな東京もいいなぁ・・・

とか妄想してるうちに高崎到着。

 

で新幹線ホームに向かおうとすると・・・

湘南新宿ライン」を発見。

て、なんで高崎に湘南新宿ライン?

 

管理人は当時東京に来てまだ1年経ってませんでした。

当初は何種類もある列車にびびりまくってましたが

それも段々慣れるわけです。

渋谷から新宿や池袋に行くんなら

山手線よりも湘南新宿ラインとかいうやつに乗るほうが早い、程度の知恵は付いてました。

(ただし本数が少なすぎるわけだが・・・)

 

 

でもこの湘南新宿ラインとかいう怪しいやつ

「湘南新宿」という名前に名前負けならぬ名前勝ちしていることを知ります。

南は国府津とか平塚、ていうまさに湘南まで行くんだけど

北は新宿を大幅に突き抜けて最強の奴は高崎まで行っちゃいます。

しかも結構早い。高崎から新宿まで2時間ほどで行っちゃう。

 

てことで管理人、新幹線止めて湘南新宿ラインを選択。

新幹線は上野や東京に行ってしまうため

そこから新宿に移動する時間を考えると結局変わらない。

 

 

そして2時間後、管理人は無事新宿に降り立った。

雪なんかひとっつも無い、いつもと変わらない新宿の姿。

つい数時間前まであんな世界にいたのが嘘のようです。

とても同じ国とは思えませんね。やっぱり日本て広いです。

 

 

家に帰ってテレビをつける。

テレビでは古館がうそ臭い緊迫感を演出しながら大雪の報道をしている。

テレビからはついさっきまでいた越後湯沢や長岡の様子が伝えられる。

こうしてブラウン管越しに非雪国から雪国を見ていると

それこそまるで遠い外国で起こってることのように感じてしまう。

そしてそこに生活する人たちもどこか違う世界に生きている、そんな気分にさえなる。

 

また1,2日目で紹介した原発地域の住民も

やはり同じように非原発地域の都会人から見れば遠く離れた別世界の人々。

原発の目の前で生活するなんて想像もしたくない。なんで引っ越さないの?

 

でも行ってみるとそこには私達と同じ日本人が生活している。

どんなに生活しにくい場所だとしてもそこには人々の日々の営みがある。

さらに特に柏崎で感じた強い地域愛。

暮らしにくくても、危険でもここが好きだから離れたくない。

 

こんな具合に私は国内でも海外でも

旅に出るたびに各地で事前に集めたその地域の情報と

実際にその地域に飛び込んでみて得られる物とのギャップを楽しみにしています。

得られる物、というのを一言で具体的に挙げろ

と言われると難しいです。言葉にしにくいというか・・・

 

ですが誰でも好奇心さえ持っていれば、その「物」を得られると思います。

これだから旅てのは止められないわけですね。

 

 

とまあ管理人らしくない終わり方なんで、落としとかんとな。

 

越後湯沢で売りつけられた「越後限定」の酒。

 

・・・

 

先日

 

渋谷の東急百貨店地下の酒屋で発見しました・・・(あのじじいめ。なにが限定だ・・・)

 

 

てことで皆さん、旅先ではくれぐれも

「〜地域限定」「期間限定」「限定生産」

なんて言葉にだまされないようにしようね!

 

(管理人らしく終われたかな。これで・・・)


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